【レビュー】2021明治安田生命J1リーグ第17節、横浜F・マリノス VS 清水エスパルス

分析

我慢の勝利!(前回もこう書いたような笑)

Twitterで散々毒を吐いたのでブログでは触れませんが、フラストレーションがたまる試合でしたね。

そんな中で選手たちは本当によく頑張ってくれたなと思います。

暑い中でお疲れ様でした!

前節に引き続き、途中出場選手のゴール&アシスト!

マリノスの選手層の厚さ、最高です!

試合終盤、水沼選手(18)投入の際にこんなツイートをしました。

(下の方が古いツイートです)

予感がズバリでしたね!というのは冗談で、水沼選手を生かすために、レオ選手(9)に加えてオナイウ選手(45)か前田選手(38)も残したほうがよかったんじゃないかってニュアンスで書きました。

それから間もなくゴールです笑

マリノスに対してネガティブなことは普段ほとんどつぶやかないんですけど、この試合で唯一つぶやいたこれがこの結果になるとは・・・恥をさらしました笑

アンジェ監督、大変失礼いたしました。

高さで勝てるターゲットは限られた中で、グラウンダーという選択でも確実に仕留める必殺仕事人な水沼選手凄いです。

スタメンでも見たい選手ですし、こういった選手がベンチにいる安心感もあります。

レオ選手も、前節はゴール前に飛び込んで欲しい場面で感じていなかった印象だったのですが、今節のゴールは最高でした。

こうしてヒーローが日替わりで生まれるのは優勝するチームの一つの条件です。

鹿島戦の2点差敗戦も2年前のFC東京戦(Away)の再現であって個人的には優勝フラグだと思っていますし、マリノス優勝のストーリーが着々と描かれていますね。

何より、代表ウィーク前の最後を連勝で締めくくれてよかったです。

今回は、いつもと趣向を変えて、値千金の決勝ゴールを私なりに深掘りしてみようと思います。

<全員で繋いだ最高の決勝点>

決勝点は、マリノスの11人全員がボールに触れて繋がったゴールなので、起点から丁寧に振り返ってみようと思います。

ティーラトン選手(5)が与えた清水のフリーキックから場面はスタートします。

「カウンターからゴールを」という気持ちになる同点時の試合終了間際ですが、前節セットプレーから2ゴールをあげている清水に対し、ここは全員で守備に戻ります。

勝ちたい試合でありながらも、リスク管理はしっかりおこなっていることが見て取れますね。

鈴木唯選手のフリーキックは直接高丘選手(1)がキャッチ。

(フリーキックからポジション回復の過程は映っていないところも多いのですが、おおよそこのような位置にいると思います)

キャッチと同時に、レオ選手が高丘選手に声をかけながら右サイドにスプリントします。

しかし、高丘選手はレオ選手に「ボールを落ち着かせるよ」とボディランゲージを交えて伝えつつ、ボールは畠中選手(4)へ。

清水の選手は必死に持ち場に戻っているところなので、ここは落ち着いてボールを持てます。

ティーラトン選手に渡った際にはおそらくほぼ持ち場についているようで、右インサイドハーフ(以下IH)の片山選手がアプローチに出てきます。

この場面のように、清水の2トップの脇のエリアはIHの選手の担当で、5-3-2から一時的に5-2-3のようになります。

残った中盤の2人はダブルボランチのように振る舞い、2トップは中を切ったディフェンスを行うためにあまり中央から動きません。

片山選手の背後を使われるようならエウシーニョ選手が飛び出してきて4バック化するという流れだと思います。

小池選手(25)は中央寄りにポジションを取っていますが、これはおそらくクロスが得意な水沼選手にアウトサイドレーンを任せつつ、中央攻略とサイドへの展開の両方を狙った形だと思います。

畠中選手を経由して右CBのチアゴ選手(13)にボールが渡りますが、次のパスはさりげない好プレーでした。

様々な選択肢がある中で選んだのは岩田選手(24)のいる中央へのパス。

相手の守備ブロックの外から水沼選手を使うという選択肢もあると思いますし、チアゴ選手にとってはその方がイージーなパスで済みます。

しかし、ボールをもらう側の水沼選手的には少し苦しいんですよね。

整った5-3-2相手にできることはアーリークロスくらいで、相手も水沼選手のクロスは警戒しますから易々とクロスなんて上げさせてくれないわけで。

中を使わせない意図を持つ清水の守備に対して、中を軽く使ってジャブを打つということが牽制になっています。

チアゴ選手にボールは戻ってきますが、このときに清水の2トップはチアゴ選手側にこれだけ引きつけられています。

それを見て、戻ってきたボールをダイレクト(ワンタッチ)で畠中選手へ。

畠中選手に時間とスペースを与えるために、また、清水から整った守備ブロックという余裕を奪うために、これも重要なパスでした。

ボールを受けて前進した畠中選手は、前にいくフリをしてスッと降りてきた渡辺選手(26)へ。

左の横幅をティーラトン選手に任せて中に入っている仲川選手(23)もポイントで、明確に中央から崩そうという意思をこのあたりは感じますね。

鈴木唯選手と宮本選手を引きつけた渡辺選手が畠中選手にボールを戻すとー。

流れのままにアプローチを仕掛ける宮本選手を尻目に、ズバッとくさびを入れます。

天野選手(14)がサッと降りて仲川選手にボールを落とすまでがスムーズすぎて、最終ラインから飛び出してきた鈴木義選手もマリノスのパス回しを捕まえられません。

清水は鈴木義選手が開けたスペースを立田選手が埋め、エウシーニョ選手もそれに呼応して中に絞っているためティーラトン選手がフリーです。

仲川選手としてはティーラトン選手にパスを出すという選択肢もありましたし、そちらの方がプレーは簡単です。

しかし、せっかく中央を攻略できそうなのでそちらを崩そうと考えたのでしょうし、大外からのクロスが上がってもターゲットは多くないという意識もあったと思います。

左WGの「自分が決める」ために逆算して右に展開したのかなとも察しますが、このあたりは想像の域を出ない話です。

小池選手にボールが渡ると、レオ選手は福森選手の背後のスペースでスルーパスをもらおうとしますが、奥井選手が絞ってそのスペースを消そうとします。

それを見て奥井選手の空けた水沼選手側にパスを出す、この間小池選手は2タッチでボールを処理し、相手にポジションを整える時間を与えません。

この図は水沼選手にボールが渡る瞬間です。

ここからは戦術がどうこうではないんですけど、この場面ってダイレクトでクロスを上げたいものだと思うんですよね。

私も少しだけサイドをやったことがありますが、流れるような展開で自分のところまでボールが来たら、その流れを切らずにクロスを入れてしまいたくなるかなと。

しかし、この瞬間の水沼選手の選択はトラップ。このあたりは水沼選手のセンスですね。

図だとわかりづらいのですが、ダイレクトで上げているとレオ選手は若干オフサイドっぽいんです。

また、鈴木義選手は仲川選手へのマイナスのクロスに対応できるような左足の踏み込みと体の向きの調整をしている風にも見えます。

そのあたりが水沼選手には見えていたのかもしれません。

もしかしたらそうではなくて、トラップすることで相手の足を止めたかったのかもしれませんし、ダイレクトで蹴ると仲間だけでなく相手にも合いやすいのでそれを避けたのかもしれません。

何度見てもどれが理由かなんて私にはよくわかりませんでした笑

ただただすごいなーと脱帽です。

どなたか水沼選手にインタビューしていただけないでしょうか笑

最後はグラウンダーのクロスにレオ選手が足を伸ばし決勝点!

レオ選手が届かなくても仲川選手や天野選手が詰めていたであろう点も素晴らしいです。

決勝点の瞬間は、本当に最高でしたね。

ジャッジへのフラストレーションまで吹き飛ばしてくれました。

今回はいつもと違って、決勝点のみをじっくり振り返ってみましたが、全員がボールに関わったゴールシーンを振り返れるというのも格別ですね。

<チャンスは必ず来る>

首位川崎も粘り強く勝利しましたが、リーグはいよいよ2強の様相となりました。

川崎は素直に強いなと思いますが、主力選手には疲れが出てきています。

また、ACLがある中でフルシーズン戦い抜くほどの選手層は意外と無さそうなので、マリノスにも必ずチャンスは来ます。

最大勝ち点差6は十分射程圏内ですから川崎のことは過度に気にしすぎず、私たちは愛するマリノスを精一杯応援しましょう!

監督の去就ももちろん気にはなりますが、何も決まっていないとのことなので、私も何も語らないでおきます。

セルティック就任報道を否定しなかったと「連勝も不穏」なんて見出しをつけたメディアもあるようですが、正直余計なお世話です笑

代表ウィークでは、前田選手には怪我なくアピールしてほしいなと思いますし、チームもルヴァン杯・天皇杯と勝ち上がっていきたいですね。

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