
(お時間を取って当ブログにお越しいただきありがとうございます!6連勝を噛み締めるように本記事を楽しんでいただけますように。)
祝、6連勝!
気持ちよく五輪期間を迎えられますね!
ゲーム体力の問題か後半途中交代となりましたが、古巣対決となった實藤選手(19)はパーフェクトでした。
ゴールは奪えませんでしたが、仲川選手(23)の状態も上がってきていると思います。
チアゴ選手(13)はアクシデントが心配でしたが、無事に試合を終えられてよかったです。
エウベル選手(7)のクロス、最高でしたね。
そして、オナイウ選手(45)は、さすがA代表のストライカーです。
得点のみならず様々な局面でハードワークしていましたし、奈良選手との競り合いは凄みがありました!
開幕前、ブログ初記事でこんなことを書きました。

我ながら良い予想だったかなと笑
特に、大島コーチの就任とともにポストプレーが向上というのは、最近オナイウ選手もどこかで触れていたみたいですしね。
まあ、今シーズン得点量産中の前田選手(38)には一切触れられていませんが苦笑
一応その記事のリンクを貼っておきます。
「これは当たってるな」「でもこれは外れてるな笑」と見てもらえたら幸いです笑
今回は、福岡の4-4-2ブロックに対するマリノスのビルドアップについて記事にしてみました。
<新マリノス流、4-4-2ブロックの壊し方>
端的に新体制になってからの試合で感じるのは、相手に応じたサッカーを準備しているなということです。
対戦相手に応じて、マリノスのサッカーを前もってカスタマイズして試合に臨んでいる感じがします。
以前にもきっとやっていたと思いますが、その度合いが濃くなったかなと。
福岡戦では、今まで以上に高丘選手(1)を意図的にビルドアップに組み込んでいましたね。

相手の2トップに対して最終ラインで+1を確保する、特に2トップ間にもアンカー的に選手を配置して、ひし形を作る感じですね。
ボランチが不在でもアンカーポジションには和田選手(33)が入っていたので、これは個人の判断ではなくチームとして準備したものでしょう。

全体の配置としてはこんなイメージです。
相手の1列目をひし型の4人ではがし、2列目の4人に対しては中盤の3人+両SBの計5人で攻略、相手ボランチが過度に前に食いつくなら前線にボールを入れるという感じですね。
では、実際の試合で見られた場面をいくつか振り返ります。

さりげない場面ですが、和田選手から扇原選手(6)にボールが入ったところで重廣選手がファールで止めたシーンです。
注目したいのはオナイウ選手ですね。
重廣選手がいなくなったスペースに意図的に降りて来ているのがDAZNの映像でもかろうじて確認できます。

アタッキングサードまで侵入するも、攻撃が跳ね返されてもう一度ビルドアップのやり直しという場面です。
扇原選手が深い位置まで前線に出ていたので、代わりに和田選手がボランチの位置に入っています。

金森選手が實藤選手にアプローチしたところで、金森選手のいない=和田選手の空けたスペースに扇原選手が降りて前進に成功。
この場面では、局所的に實藤選手・和田選手・扇原選手で金森選手に対して3対1を作ることに成功しています。
もしも和田選手が最初からサイドにいると、こうはなりづらいんですよね。
この配置だからこそ・・・
金森「自分の対面である和田さんを切りつつアプローチ。俺のスペースに降りてくる選手がいたら他の人がついていくでしょ」
前「いや、天野さんや阿道が気になるし、さすがに扇原さんを追ってサイドまでは出ていけない(そもそも扇原さん中央に戻ってくると思ってたわ)」
サロモンソン「自分は仲川をマークしないといけないから最終ラインに留まるよ」
・・・こんな感じになるんです。
結果的には和田選手と扇原選手が入れ替わってるだけなんですけど、ポジションチェンジってそれだけで相手の守備に空白を作るきっかけになったりするということですね。
新陣営が和田選手を左SBで重用しているのは、サイドでも中央でもビルドアップに貢献できるという彼の特徴を生かしたいということなのかなと(ただ、これは相手の特徴にもよるかもしれません)。
戦術が好きな方や部活動でSBをやっている生徒さんは和田選手のみに注目して試合を見ても面白いと思います。
左CB・ボランチ・左WG・CFの位置を見て外に出たり中に入ったり、「こういうことを考えてこのポジショニングなのかな」って思いを馳せるだけでもサッカー脳が鍛えられそうです。

高丘選手がボールを持ったところで岩田選手(24)が2トップ間でボールを受けようと少し降ります。
福岡は、左のボランチに入っている重廣選手が岩田選手をマークしようと2列目から出ていきます。
ここでは、左SHの杉本選手が重廣選手の空けたスペースを埋めるべく絞って中央へ。

チアゴ選手にパスが出たので、杉本選手としては重廣選手の戻りを待って小池選手をマークしに行きたい。
しかし、高丘選手から”球足の速い”ボールがチアゴ選手に出た上に、チアゴ選手がファーストタッチで勢いよく前進して来たので重廣選手は間に合いません。

結果、エウベル選手へのパスコースはガラ空きな上に、局地的にエウベル選手・小池選手(25)VS志知選手の2対1になっています。
ここはエウベル選手へのパスが流れてしまいましたが、マリノスとしてはちょっともったいなかったですね。

高丘選手からひし形のてっぺんにいる岩田選手にボールが入ります。
DAZNで見返す予定のある方にここでぜひ注目してほしいのが、岩田選手にアプローチする重廣選手を見て和田選手がそろりそろりと中に寄って来ているところです。
あまり目立たないようにそーっと笑
「重廣選手のベクトルの逆を取るように中央を攻略できそうだな」「金森選手はタカのマークにつきそうだな」と和田選手は始めから考えていると思います。

思惑通りワンツーで岩田選手に戻されたボールはこの後右サイドに展開されて一気に前進に成功。
ちなみに、重廣選手の空けたスペースには、やはりオナイウ選手が降りて来ていますね。

凄すぎて自分みたいな素人が語るのも野暮かなと思いますが、記録に残すために28:45の華麗なパス回しにも触れておきます。
このシーンは、福岡が前半で最もリスクを負ってハイプレスをおこなったシーンでした。

小池選手と岩田選手のパス交換に扇原選手が参加し、ここからワンタッチでボールが動きます。
説明できることもあまり無いのですが、「ボールを回しつつ常に顔を出していること」「アプローチに来た相手の背中を取るように再度ボールを受ける意識」が華麗なパス回しを生んでいるとは言えそうです。

あとは素早いパス回しで顔を出し続けて相手選手のいないところに繋ぎ続ける。
全員が同じパス経路を想像していたわけではないと思いますが、各選手がしっかり顔を出しつつ自分の持っている選択肢を素早く選択することで、マンチェスターCもニッコリのパス回しができたのでしょう。
扇原選手に関しては前にもブログで触れたかと思いますが、スタメン落ち以前と比較してビルドアップが劇的に向上した選手だと思います。
一度スタメンから外れる前は、蓄積疲労が重かったのかパス回しイップスみたいなものなのか、相手を背負って手で押さえながらでないとパス回しに関われない感じになっていました。
それが今では迷いなくワンタッチで小池選手にはたくという。
28:48では、チアゴ選手へのバックパスで相手のプレスを空転させるだけでも十分良いプレーなのに、すごくアグレッシブですよね。
「前を見る、遠くを見る」ことでサイドチェンジやロングフィードも増えてきましたし、今の彼は素晴らしすぎますね。
<気持ち良く五輪期間へ>
さて、マリノスはリーグ中断期間に入りますが6連勝で終えられて最高でしたね。
8月には過酷な連戦がありますが、チーム一丸となって乗り切りたいです。
五輪代表も、前田選手以外にもマリノスとゆかりのある選手がいますし、金メダル獲得を全力で応援したいですね!
頑張れ、日本!!
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