【レビュー】2021明治安田生命J1リーグ第3節、アビスパ福岡VS横浜F・マリノス

分析

祝!!今シーズンのJ1初勝利!!

難しい試合でしたが、粘り強く勝利をあげてくれました。

移籍したエリキ選手の穴を埋めるのは前田選手(38)ですね。

いつかシャツインもしてくれるでしょう(しない)。

小池選手(25)の地を這うミドル、水沼選手(18)の鬼クロスも痺れましたね。

(相手にとって「どう対応しろと・・・」という意味で神じゃなく鬼)

高丘選手(1)のあごがチアゴ選手(13)に壊されていないかだけが心配です笑

しかし、福岡がハイプレスで戦ってくるとはちょっと予想外でした。

きっと、福岡ファンの方は予想できていたのでしょうね。

そして、水を撒いた、いや、水で浸したピッチ。これには大いに苦しめられました。

怪我のリスクなどいろいろ言いたくなりますが、アウェイの洗礼ということですかね。

ただ、昇格組であり個の力では厳しくとも、守備での組織力はアビスパ福岡も素晴らしいものがありました。

そのことは、素直に称賛されるべきですし、逆にマリノスはよく3点取ってくれたとも言えます。

タイトな日程ですが、今後も勝利を重ねたいですね。

この試合の振り返りでは、福岡のハイプレスとマリノスのビルドアップについて書こうと思います。

<ハイプレスVSビルドアップ>

ここからは、ピッチ状態のことには触れずに話を進めていきますね笑

10分頃まではハイプレスにはめられることは少なかったのですが、その後は周到に用意された福岡のハイプレスにはめられるようになります。

象徴的な場面が13分35秒のゴールキックからの場面です。

オビ選手(31)が隣のチアゴ選手にボールを預けた時点でハイプレスのスタートです。

山岸選手のアプローチにより、ボールはチアゴ選手から小池選手へ。

ここで注目したいのが2点。

一つは、扇原選手(6)はボランチの一人がマークしていること。

もう一つは、田邉選手が中を切りながら、小池選手に寄せていることです。

福岡は明確にサイド沿いへの外→外のボール循環を誘導しています。

(画面には映っていませんでしたが)仲川選手(23)には厳しく志知選手がついているであろうこの場面、渡辺選手(26)のヘルプはgoodですが相手にとっても狙い通り。前選手がぴったりついてきます。

田邉選手が中を切りつつしっかり寄せていたので、前選手が持ち場を開けても即座にそこにボールは送られない。だから留守にしても大丈夫と自信を持って寄せます。

結局、渡辺選手にボールが渡ったところで前選手に奪われ、福岡のショートカウンター。ネットを揺らしたシュートはオフサイドにより取り消しという際どいシーンに。

相手のボランチが出張してぽっかり開けたスペースを使えればいいのですが、このシーンではできませんでした。

「ゴールキックをCBに預けるだけだと苦しい」

そう感じたオビ選手(正しい判断です)はオフサイドにより得たボールを左前方に低いボールで送りますが、直接相手に渡ります。

預けてもダメ、蹴ってもダメ。

この2つのシーンが前半のハイプレスVSビルドアップで多少後手を踏むきっかけになったかもしれません。

(オビ選手の正しい判断によるチャレンジはポジティブに捉えるべきだとは思います)

まだ続きます。

直後の相手コーナーキックが終えまたもこちらのゴールキック。

先ほどキックミスになったため、再度チアゴ選手に預ける選択に。

やはり小池選手に渡ったボールを今度は扇原選手につけようとしますが、パスはずれて相手のチャンスに。

なんとも”らしくない”展開です。

次のゴールキックは畠中選手(4)に預けます。

左足で正確に前田選手につけたロングフィードは相手のハイプレスを逆手に取った好プレーでした。

(もしこの試合で畠中選手がいなかったら、負のスパイラルに陥っていたのではないかと怖くなります)

これでようやく落ち着きましたが、ビルドアップ失敗が三度も続くと少しバタバタしますよね。

これで失点していた可能性もありますから、福岡としては「してやったり」の展開だったと思います。

ビルドアップの面では、高丘選手がいたら少し違ったかもしれません。彼のキックの質は相当高いですから。

もしくは、オビ選手には高丘選手に無いスーパーなキック力があるので、相手の最終ラインにボールを蹴りセカンドボールを拾うというのもありだったと思います。

マリノスらしくはないですが、それだけで相手のボランチは前に出づらくなり、扇原選手がフリーになったかもしれません。結果として、外→外循環のスパイラルから抜け出ることができたかもしれませんよね。

・・・と、ここまで偉そうにいろいろ語っていますが、あくまでも結果論です。私はDAZN配信により俯瞰で見られる立場ですしね。

ピッチレベルの選手たちに、その場でその判断をしろというのはなかなかシビアです。

ただ、こうして結果論から得られる学びはあるので、それを今後に生かすことは大切なことかなと思います。

おそらくプロの世界ではもっと深い考察があると思うので、次節以降に生かしてくださると期待しています。

また、この試合の後半からはダブルボランチにするという効果的な修正がチームとしてなされています(拍手)。

<次節に向けて>

次は中3日で浦和レッズ戦です。

2試合連続3ゴールとマリノスらしい楽しいスコアが続いているので、次は完封での3ゴールを期待したいですね。

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