マリノスの3-4-3システムにおけるウイングバック(WB)について考える

分析

<新鮮なスタート>

マリノスのキャンプがスタートしましたが、今のところ一貫して3バックを採用しているようですね。

沖縄SV戦のスタメンは以下の通りでした。

マリノスでも昨シーズン3バックは導入されていたので、全くもって新しいチャレンジというわけではありません。

しかし、昨シーズンには見られなかった点もいくつかあり、チアゴ選手(13)の左CB起用や海邦銀行戦における和田選手(33)の右WB起用がそれにあたります。

特に、チアゴ選手は運ぶドリブルにも特徴があるので、利き足サイドでない左での起用には驚きました。

大分で右CBの経験がある岩田選手(24)の起用に伴ってのスライドなのか、それに関わらず左が主戦場になるのか。

一般的に3バックだと相手2トップの脇からボールを運ぶシーンもビルドアップの肝になるもので、チアゴ選手は中央でないなら右での起用になるものと個人的には考えていたのです。

ボスの頭にはどういう絵があるのかワクワクしますね。

<ウイングバック(WB)の攻撃における役割>

さて、今回の本題、ウイングバック(WB)についてです。

キクマリのハイライトだけを見てザッと感じたことなので、見落としや勘違いもあるかもしれませんが少し概要が見えたので書いていきます。

ウイングバックの攻撃の役割は、中盤での繋ぎとアタッキングサードでのオーバーラップになりそうです。

大まかに右CB、右WB、右WGの攻撃時のマップを図示すると次のようになります。

(手書きで見辛くて申し訳ないです笑 Macで使える良いフォーメーションアプリを知っている方は教えてください。)

点線が右CBと右WGの取るべきポジションで、実線が右WBのものです。

おおまかにイメージだけ捉えていただければ幸いです。

ビルドアップでは中盤の数的優位での相手ブロック内への侵入を担い、アタッキングサードではWGの外からクロスを上げることも出てきます。

実際にこの試合では、小池(25)・高野(16)両選手ともにクロスからアシストを記録しています。

後述しますが、守備では5バック化しそうなので、試合展開によってはかなり運動量が求められるポジションになりそうですね。

ボスはこのポジションに守備よりも攻撃での違いをもたらすことを期待している印象があるので、海邦銀行戦ではアンカー起用だった天野選手(14)が左WBで起用される可能性もあるかもしれません。

ビルドアップの手法としては、相手が4バックだと仮定すると比較的中央の位置で8VS6の数的優位で前線にボールをつないでいくことになります。

WBは「時間とスペース」が生まれる、浮きやすいポジションになりますね。

仮に、相手SHが中央のWBをケアするなら、空いた外のスペースでCBからWGにボールを通すということになるでしょう。

ボールサイドでここまでWGへのパスコースを空けることは無いと思いますが、イメージとしてはこんな感じで、相手に「人」と「パスコース」の両方に対応できない困難さを起こすというのが狙いだと思います。

<ウイングバック(WB)の守備における役割>

キクマリで守備のシーンは多くなかったのでチラッと見た限りですが、守備時は基本的には5バックになるように見えました。

どうしてもWBが間に合わないシーンも出てくるので、チアゴ選手は中央に置かず広大なスペースをカバーしてもらう(そして中央CBとして攻撃時に畠中選手の多彩なボール供給を生かす)ということなのでしょう。

ただ、ボールの位置によって4バック化するということも可能性としてはありそうです。

ボールサイドのWBが最終ラインまで戻り、逆サイドのWBは中盤に留まる形ですね。

しかし、そうしたシーンはハイライトからは見受けられなかったので、この形はプランとして無いかもしれません。

守備での役割は実際の試合を見てみないとわからない部分が大きいですね。

だからこそ楽しみです。

<余談>

海邦銀行戦で左WG起用の樺山選手(35)はかなり良い動きをしていましたね。

ドリブルのタッチが巧みで、体の強さも感じました。

J1の選手を相手にしても当たり負けをしないようなら、左ウイングとして計算に入れられる選手かもしれません。

興國高校のサッカーとマリノスのサッカーは親和性もあると思うので、楽しみですね。

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